STORY歩み、仲間

2020.11.06 どんなときも
初心を忘れずに

2018年に松山油脂墨田本社(東京都)から転勤し、2020年の春まで徳島事業所を1人で切り盛りしてきたのが下田毬絵です。仕事は農園の管理、地元の方との連携、現地での調整業務、柑橘の研究など多岐にわたります。いよいよ今月となった山神果樹薬草園の工場本稼働に向け、期待に胸をふくらませる下田に話を聞きました。

(以下、カッコ内は下田)
「早いもので、徳島に来てもうすぐ2年になります。現在は農園の管理をはじめ、地元農家さんに果樹や農業について教えていただきながら、工場稼働に向けて、工事のスケジュール調整など、人と人をつなぐ役割を担っています」

「神奈川県で育ちましたが、登山が好きだった父の影響もあり、幼い頃から都会より緑豊かな場所に魅力を感じていました。大学時代は自然環境や造園を学びながら、いつか自然の中で働きたいと思っていました。それもあり、海も山もすぐ近くにある徳島へ転勤することに迷いはありませんでした。そして、ここへ来たことで夢の入口に立つことができました。農業をするならとことん後悔のないところまでしようと、心に決めたときの初心を忘れないようにしています」

1人で不安などはなかったですか。

「もともとポジティブな性格で、よく『肝が据わっている』といわれます。それに転勤前、佐那河内村を訪れるたびに、村の方たちが親身になって迎えてくださっていたこともあり、自分の中で安心感や信頼感のようなものができていたので、寂しくはありませんでした。村役場の方たちも変わらずに支えてくださっていますし、本社にはいつでも何でも相談できる上司もいます。不安というよりは、1人だからこそこれまで以上に気を引き締めて仕事に集中し、報告、連絡、相談を心がけるようにしていました」

仕事をするうえで、大切にしていることはありますか。

「計画性を持って働くことを大切にしています。とっさに判断できないこともあるので、常に二手三手先のことまで考えるようにしています。ただ、農作業だけは天候や害虫に阻まれることもあり、なかなか計画どおりにいきません。いくら大学で勉強したとはいえ、実際の自然は手強く、迷う時も多々あります。そんな時にいただく先輩農家さんからのアドバイスは、本当に貴重で心強いものです」

「元気よく、気持ちよくあいさつをすることも心がけています。これは、松山油脂が大切にしていることでもあり、人間関係を築くうえでの基本だと考えています。そして、山神果樹薬草園がこの地でしっかりと根を張り、皆さんに親しまれるためにも、出会いを大切にし、何でも素直に学びたいと思っています」

これからの山神果樹薬草園をどのように考えていますか。

「山神果樹薬草園は、モノをつくるだけの場所ではなく、人の輪を広げていける場でありたいと考えています。少し先の話になりますがファクトリーショップもできますし、工場見学も開催できたらと考えています。ファクトリーショップでは農園の柑橘類を使ったジャムやドレッシング、松山油脂の石けんやスキンケア製品なども販売します。ぜひお立ち寄りください」

本人が言うとおり、今の仕事はまさに適任。下田なくして山神果樹薬草園は開くことができませんでした。これからも、新しいことにひとつひとつ挑戦し、山神果樹薬草園を、そして自分自身を成長させてくれることと思います。