STORY歩み、仲間

2024.04.04 一緒に使って考える
竹粉砕機活用説明会

山神果樹薬草園は、佐那河内村と協同し、3月から竹の粉砕機を村の皆さんに無償でお使いいただけるようにしました。事前に開いた説明会には定員を超えるお申し込みがあり、関心の高さがうかがえました。

山神果樹薬草園では、以前から竹の粉砕機を導入し、近隣の放置竹林から伐り出してきた竹で竹パウダーをつくっています。竹パウダーは非常に有用で、有機菌床堆肥の副資材や土壌改良材になります。村では竹パウダーを生ごみの削減につなげる実証実験もしており、私たちは村と協同し、村の皆さんにも竹パウダーをぜひ活用していただきたいと考え、竹粉砕機の貸し出しを始めました。

いま、全国で放置竹林が問題になっています。担い手不足で手入れが行き届かなくなった竹林が著しいスピードで繁茂し、森林や里山を侵食して生態系に影響を及ぼすことが懸念されています。また、竹は浅根性であるため強風で倒れやすく、防災上のリスクもあります。佐那河内村でも同様の問題があり、このまま放っておくと里山は竹ばかりになりかねません。反面、適切に管理されれば、景観も含めて有用性を発揮します。

まず、山神果樹薬草園では、村の方が伐採した竹の受け入れを始めました。説明会を受講された村の方なら、ご自身が粉砕機を使って竹パウダーをつくり、持ち帰ることもできるようしました。

竹粉砕機を村の方と一緒に使うことは、放置竹林の問題を共有する、ということでもあります。村の方にとって山神果樹薬草園を身近に感じるきっかけとなるこのような活動を継続し、また新しい何かに一緒に取り組めるような循環へつなげたいと考えています。